新作うpしました。
『阿修羅』
私は基本女の子しか描きませんが、今回の新作は例外です。
阿修羅はずっと描きたくて、画風が変わる前の下書きもあった位でしたが
清書せずにずるずると今日まで来ました。
阿修羅は元々正義を司る神だったのですが、
彼には舎脂という娘がおり、帝釈天という神様に娘を陵辱されてしまい
その怒りより帝釈天に闘いを挑んだのです。
その結果天界から追放されてしまったというお話。
このお話が切なくて悲しくて阿修羅を好きになりました。
結局舎脂と帝釈天は夫婦になり、阿修羅は人間界と餓鬼界の狭間で
修羅界を確立したらしい。
何とも悲しいじゃありませんか。
よって、私がよく描く観音様等とはちょっと違うお立場なのです。
個人的に、両性具有である観音様は男女の美も醜さも持ち合わせる
何とも官能的で耽美なお姿だと思うのですが、
阿修羅には違う美しさを感じます。静かな怒りというか、そんなもの。
新作では、怒りを表す為に両側のお顔を獅子風味にしました。
獣は描いていて楽しいです。
手に持っている物も、武器と本来の慈悲の心を表すもの、両方を持たせました。
ちなみにこの阿修羅も、インドからやってきました~
奈良の興福寺、京都の三十三間堂で会えますよ。